特殊詐欺を防げ！佐賀県で高齢者宅に通話録音装置を無料貸与へ｜RME介護情報ねっと

2016/02/01

全国で多発する高齢者をターゲットとした特殊詐欺被害は後を絶ちません。
そんな中、佐賀県は特殊詐欺被害につながる不審電話を撃退しようと、固定電話に取り付ける通話録音装置の無料貸し出しを、今月中にも始めることを発表しました。

装置は、電話してきた相手に警告音で会話を録音することを告げる仕組みで、撃退効果が期待されます。ますは周囲に頼る人がいない一人暮らしの高齢者宅などを対象に、１０００台を貸し出す予定です。

この通話録音装置による不審電話対策は、県内では初めての取り組みとなります。

装置は付属コードで固定電話機につないで設置。電話がかかると、自動的に「振り込め詐欺などの犯罪被害防止のため、会話が自動録音されます」と警告音が流れ、実際に話すと会話が録音されます。

県警によると、電話してくる詐欺犯は証拠が残ることを恐れるため、録音を警告すると自ら電話を切る傾向が強いそうです。会話をすれば、装置が高音質で録音し、被害に遭った場合の犯人特定の証拠になります。

また、装置を接続する固定電話に電話番号を表示するディスプレー機能がついていれば、非通知電話を着信拒否することができるほか、特定の番号の電話には警告音を流さない設定もできます。

さらに、家族や親類の電話番号を緊急連絡先（４件まで）として登録しておくと、録音装置のボタンを押すだけで、病気や災害時に、異変を知らせることもできます。

通話録音装置の貸し出しは、２０１３年度に消費者庁が岩手、千葉、大分の３県でモデル事業を実施し、計２３８世帯に設置したところ、悪質な電話が大幅に減ったそうです。

この通話録音装置により、殊詐欺被害が一件でも減ることに期待します。